京都-旅ブログ

九州博多で育った私は、大学・大学院時代を京都で過ごし、その後流れ者研究者として、世界各地を訪れたり、楽しくはあるが、不安定な時代を過ごし、40歳になろうとしたちょうどその時、東京のある大学の教養部に就職。その後全国で進んだ教養部解体で、国際文化学部に移動(放浪生活で英語が少し出来たので)、また副次的に設立された自然科学センターに所属。日本の人々が近代思想の一つの柱となる物理学の考え方を学んでいないことを憂えて(ちょっと大げさか)文系学生に物理学の考え方を伝えると同時に、その楽しさをも伝える工夫をしてきました。また思うところがあって、大学を退職後は京都に移住しています。そんな私の生涯を通して得た経験と、現在の経験、また感じ、考えていることを、きままにこのブログで書いていこうと考えています。

京都を紹介

ブログでは現在住んでいる京都を紹介したいと思っています。
 大学一回生のとき(京都では大学生を一年生、二年生・・の代わりに一回生、二回生、・・と呼びます。)博多から出てきた私は京都に魅了されました。特に京都が醸し出す季節の変化は素晴らしいと感じました。そのとき思ったことは今も覚えています。「京都の自然は毎週お色直しをするようだ。」
 京都の自然の美しさは有名ですね。でも住んでみると山の色、空の色、周囲の色、これが少しずつ変わってきます。住んでみて、あるいは少なくとも長期に滞在して、始めて実感できることです。そしてこのとき私は、長期に滞在して始めて解ることがあるのだと知りました。単に旅行で訪れるだけで、町が解るのではない、もちろん訪れることは必要だが、長期に滞在してみないと解らないことがあるのだと気付きました。このブログでは、そういう考えをできるだけ出そうと考えています。そうすれば読んでいただいた方に、街を訪れるときに少しでも深くその街を理解するヒントを与えることになるかもしれません。
 これからの旅は長期滞在型の旅が増えると言われています。私もそれが大切だと思っています。皆様に少しでも長期滞在の旅に興味を持ってもらえたら、とても幸いなことと考えています。

世界の街を紹介

 30代の私は物理学の研究に没頭していました。原子核物理学の研究です。特に軽い原子核の研究に従事していました。核融合で使われるような、重陽子と中性子の反応の研究を主としていました。その分野で世界的にも知られるようになり、世界の研究所や大学に客員で招かれました。これは世界の街を知るのに大変役に立ちました。
 世界には美しい町がたくさんあります。そしてそれぞれが個性を持っています。大きな町が良いわけではありません。人口10万人とか、40万人とか、せいぜい100万人とか、それくらいの規模の街で、美しい町、歴史を感じさせる町、暮らしやすい町がたくさんあります。そのような町をご紹介したいと思います。このような町はヨーロッパに多く見られます。
 日本では上記規模の街の多くが、地方衰退の流れに陥っています。私は世界を歩いてきた経験から、地方無くして日本なし、と考えています。東京一極集中がいつまでも続くと思っていたら、日本は世界に取り残され、日本全体の衰退へとつながるでしょう。日本には衰退の危機に瀕する地方がたくさんあると思われていますが、それを続けていては、その地方の衰退ではなく、日本全体の衰退につながるように思います。このブログから地方活性化のヒントを、できるだけ多くの人が得ていただけたら、そう願ってやみません。